[読売新聞、2003年4月15日]
暴力団組員の実質経営会社
松浪健四郎議員 秘書給与肩代わり
97-98年
松浪健四郎衆院議員(保守新党、大阪十九区)が一九九七−−九八年の十一か月間、暴力団組員(当時)が会長として実質経営していた大阪府貝塚市の建設会社に私設秘書の給与計二百七十五万円を肩代わりさせていたことがわかった。会長が組員と知り、二か月後に肩代わりを断ったが、その後、談合事件で大阪府警が指名手配した会長と面談、府警に捜査状況を尋ねていた。松浪議員は読売新聞の取材後の今月六日、肩代わり分について政治資金収支報告書を修正。面談の際、指名手配中とは知らなかったという。
指名手配中面談/捜査状況を照会
松浪議員によると、地元の私設秘書が九七年三月−同七月、後任の私設秘書が同九月−九八年二月、実際には働いていないのに同社から月々の給与として二十五万円を支給され、源泉所得税などを差し引いた約二十万円がそれぞれの個人口座に振り込まれた。
松浪議員は初当選した九六年の衆院選で会長の支援を受け、同社などの呼びかけで開かれた地元業界団体の当選祝賀会で二百万円を祝い金として受け取った。
肩代わりについて、松浪議員は「初当選後まもなく『応援したい』と言われ甘えてしまった」と説明。会長は「松浪議員から『秘書一人、面倒見てほしい』と頼まれた」としている。後任の秘書は「全額、生活費にあてた」と言っている。
秘書給与の肩代わりや当選祝い金は政治資金規正法上は寄付とされるが、収支報告書に記載しなかった。
松浪議員は九七年末ごろ、知人から聞いて会長が組員と知ったという。
大阪府警によると、会長は九八年七月まで暴力団酒梅組系の組員。同年三月十二日、府営住宅解体工事をめぐる談合容疑で逮捕され、有罪判決を愛けた。
談合事件では、同社幹部ら四人が同四日に逮捕され、会長も翌日、指名手配(非公開)されていた。
松浪議員によると、同八日、会長から連絡を受け東京の喫茶店で面談。その場で頼まれ府警に電話、議員と告げ事件について質問。
会長を捜していると聞き出頭するよう伝えた。松浪議員は「事件のことは知らずに会った。指名手配の話は出なかった」としている。
松浪議員は専修大教授から衆院議員に転身。二期目。現在、保守新党の国会対策副委員長。